第1回(1月26日)

第2回(2月10日)

第2回「知っていますか?在日外国人の悩み。そこから見えるものを考えよう。」

論点3:多文化共生社会を目指していくためになすべきことについて

川口

はい、ありがとうございました。第1回目の研修会は地域づくりであるとか。 ネットワークの必要性という視点からのものであったかと思います。 今回の2回目の研修会は、入管行政からの外国人の問題について、 差別という視点から共生というものを考えてみよういうことでありました。

今までの議論を通じて、大きな問題がたくさんありますので、すべてを論じることはできませんでしたが、 身近な生活において多文化共生社会を築いていくために私たちが今なすべきこと、あるいは私たちのできる対応策は何でしょうか。 ということを順番に一言ずつよろしくお願いします。

間嶋

小さいことで皆さんができることは、外国人の母親の母子家庭があったら学校、保育園からの文書を読んであげてください。 読めなくてほんとうに苦労している。小さくてできることではないかと思います。

岡山に来日している同胞に中日近代史を伝えること、正しく認識させることが当面の目標です。

入野

市民の立場として活動を広げていくべきだと思います。 外国の方から新しい気づきをいただく、それを糧にして社会に対して働きかけていくこと。 あなたを助けてあげるのではなく、私たちの社会を一緒に変えていきましょうと共に歩むこと。 私たちの会は来年度も一緒に活動しようと共通認識を持てました。私たちの会に興味のある方はいっしょに活動しましょう。

第1回の研修会の講師のテープを聞いてもらいたい。講師が支援者という立場にふれられていた。 支援者という立場では何も見えない、共に具体的に目の前に立ちぶつかることだと言われたのが印象的でした。 自分が指紋を押していた、国籍・民族・名前を隠していたから、どうしてという疑問を持つようになった。 子どもが小学生の頃、「日本人は思ったことを全部言わないのよ。」と、担任の女性に言われた。 娘は学校に二度と行きたくないと言った。学校の先生と話をしたがどうしても理解が得られなかった。 韓国人のある人が悪いことをしたら韓国人がしたといわれる。日本人の全てが思ったことを全部言わないのかどうかわからないが、 娘は最後まで納得しなかった。私はその娘に期待したが、今25歳になったが期待は裏切られています。

私が気になるのは、北海道のアイヌの人々、琉球の人々は明らかに民族が違う、 この人達がいつ日本人になったのか、学者のように過去を勉強しなさいというのではなく、 普通のことが見えなかったら今の問題は見えないということを指摘したいのです。

川口

ありがとうございました。 議論することがたくさんあると思いますが、時間がまいりましたので簡単にまとめさせていただきます。 本日は、「外国人に厳しい日本の入管行政から何が見えるのか」「外国人差別の実態から何が見えるのか」 という観点から話しを伺い、それでは私たちは「多文化共生社会を目指していくためになすべきことは何か」 ということについて考えてきました。

多文化共生について、いろいろと定義されていますが、本日の議論を通じまして、私は多文化共生とは、 物理的に日本社会で共に暮らすだけでは意味がないということであり、 異なった文化的背景を持つ人々がお互いの文化的差異を尊重しながら、平等で公正な関係を築き、共に生きていく、 国籍に関わらず、そこに住んでいる人すべての住民が平等、公正に暮らしていくこと、またいけることではないかと考えます。

国境を越える人の移動は勢いを増し、日本にも多文化・多民族社会が到来しています。 入野さんのお話にもありましたが、異なる文化を持つ人と共に暮らすことは、 これまで気づくことのなかった社会の矛盾や文化の意味を発見することにつながって行きます。

外国人住民の中には、生活の様々な場面で支援を必要としている人がいることも確かであります。 一方、外国人住民が地域社会のルールを知らなかったり、日本人住民が異文化を理解できなかったりすることによって 摩擦や軋轢が生じることもあります。従って、多文化共生を進めるに当たっては、 外国人と日本人の双方の立場に立つことが重要であります。すなわち、外国人に対しては、必要な支援をしていくと同時に、 地域の構成員としての自覚を促し、日本語や日本社会の習慣・ルールを自ら学ぶよう啓発していくことも必要であります。 また、日本人に対しては、文化の違いのある外国人を対等なパートナーとして認め、 協力して地域づくりをするよう啓発していくことが求められています。

外国人住民を一時的滞在者としてでなく、生活者として認識する視点が必要であります。 すなわち、姜さんの話の中にもございましたが、今後は従来の支援という視点を越えて、新しい地域社会のあり方として、 外国人住民がパートナーとして社会に参画する仕組みを構築することが求められているのではないかと思います。 外国人を地域社会の一員として迎えることにより、 全ての県民が安心・安全に生活できる社会を構築していくことが求められています。

姜さんの言われるように総務省の定義「多文化共生とは、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、 対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」というのは夢のような話しである、とのお話でした。 そのように感じられないようにするためには、私は、日本人、外国人ということではなく、 「個人としての尊厳が重んぜられ、個人の能力を発揮する機会が確保される。」ことが重要であると考えます。 本来、1対1である関係を、日本人各自が外国人の問題をいかに見抜き気づいていくか。ということではないでしょうか。

皆様方も本日の研修を契機に多文化共生社会を考える問題提起となっていただければ本日の研修会も意義が あったのではないかと思います。

これでパネルディスカッションを終了したいと思います。